COLUMN
コラム
【おうちで簡単 そばの茹で方】京都そば職人が乾麺を美味しく食べるコツを紹介!
この記事の監修者
有喜屋 三代目店主
三嶋吉晴
有喜屋(うきや)三代目店主。有喜屋は1929年 京都先斗町に創業した本格手打ちそばと蕎麦料理を提供するそば屋です。 最年少で京都府優秀技能者表彰「京都府の現代の名工」を受彰。 手打そば職人としては全国で初となる「卓越技能章」を厚生労働大臣より受彰。 天皇陛下から授与される褒章である、「黄綬褒章」を拝受。
有喜屋の店頭やホームページでは、にしんそばやざるそば、かけそばの乾麺を販売していますが、今日は家庭でおいしくいただくための調理方法をご紹介します。
スーパーなどで売られている乾燥麺やインスタント食品にも応用できますので、ぜひご覧ください。
調理を始める前にする準備
今回は、百円ショップで買える道具で実際に調理をしていきます。
火力も家庭の環境を再現するために、カセットコンロで実演をします。
実際に用意するものは以下の通りです。
用意するもの
- そばを茹でる鍋(蓋付き)
- ボウル
- ざる
- 万能こし または 湯切り用のざる
- まな板
まずは、小さい鍋でお湯を沸かしますが、ここでは蓋付きの鍋を使用します。
そばを鍋に入れると、お湯の温度が下がってしまいますが、蓋をすることですぐに沸騰状態に戻すことができるからです。
他には、茹で上がったそばをすくい上げる万能こし、または湯切り用のざる、そばを洗うボウルとざる、一気にそばを冷やすための冷水(面水)、そばを締める時に使う氷水(化粧水)を用意します。
そばを茹で始めてから準備すると、準備が整う頃には茹で過ぎになってしまうため、しっかり準備をしてからそばを茹で始めてください。
調理開始
それでは、調理を開始します。
そばを調理する際の大まかな流れは以下のとおりです。
- 麺を茹でる
- 茹で上がった麺を洗う
- 洗ったら麺を締める
- 盛り付けする
順に説明します。
そばの茹で方
そばの茹で方
- 沸騰した鍋に麺を入れて蓋をする
- ほぐれるまで触らずに待つ
- ある程度ほぐれたら箸で優しくほぐす
まず、そばを袋から取り出したら鍋に入れます。
その時、すぐに麺を箸などで触ると折れてしまうので、ほぐれるまでは触らずに鍋に蓋をしてください。
お湯が沸いてきたら、水を入れずに火を緩めて調整します。
水を入れて吹きこぼさないようにする方がいますが、お湯の温度が下がるときちんと茹でることができません。
沸騰状態をキープすることで芯まで火が通って美味しく仕上がるため、水を入れて冷やさないようにしてください。
ある程度ほぐれてきたら、少し箸を入れて優しく均一に火が通るようにほぐします。
今回はざるそばを作るため、約7分茹でます。
適宜、麺の硬さを見ながら茹で加減を確認してください。
麺の茹で加減を確認するには以下の方法があります。
- 麺を直接触って確認する
- 一本とって水につけて食べて確認する
また、タイマーを使うと確実です。
そばの洗い方と締め方
そばの洗い方と締め方
- 茹で上がった麺をざるにあげる
- すぐに冷水(面水)をかける
- 流水でぬめりをとる
- 氷水(化粧水)で締める
7分経ったら、鍋をシンクへ持っていってざるにあげます。
次にすぐ上から冷水(面水)をかけます。
今度は、そばの入ったざるとボウルを重ねて、流水でぬめりを取っていきます。
その時に、そばがもつれないように指を立てるようにし、ざるの底に触れないように浮かせながら、ほぐして洗います。
ぬめりを取ったら、ボウルに氷水(化粧水)を入れて、その中でそばを締めます。
サッと氷水につけたら、水切りするためにざるに盛ります。
これで麺が締まるため、盛り付けをしていきます。
盛り付け
盛り付ける器は家庭にあるお皿でも良いですが、きちんとした器を用意するとお店の雰囲気が楽しめます。
最後に、冷蔵庫で冷やしたざるそばのつゆと、薬味(ねぎとわさび)を用意して完成です。
実食
以下の食べ方をすることで、一つずつ味を確かめながら食べることができます。
おすすめの食べ方
- まずは、つゆのあたりを確認
- 続いて、麺だけで食べて香りを楽しむ
- つゆにつけて食べる
今回実践した通り、きちんと茹でて氷水で締めると非常においしくなります。
まとめ
今日は、実際に有喜屋が店頭やホームページで販売しているざるそばの作り方を実践しましたが、いかがでしたでしょうか。
家庭で本格的なお店の味が楽しめるため、ぜひ作ってみてください。